ほおずき

毎年、この時期になると必ず思い出すことがあります。
ほおずきと祖父母のことです。
祖母は子供たちに庭にあるほおずきの熟れた実をとってこさせます。
皮が破れないように実が柔らかくなるまでもんで中身を出します。
祖母は皮だけになったほおずきに空気を入れて、口の中で舌と歯を使って、
ブーブーと音を鳴らしてくれました。その音が可笑しくて笑い転げていました。
ほおずき遊びがおわると必ず祖父の話をしてくれました。
祖父母は戦前東京に住んでいて銀座和光の前で待ち合わせてデートしたこと。
三人の子供たちが生まれてから戦争になり、大分の実家で暮らし始めたこと。
出征した祖父から手紙が届き、いつも家族の安全を気にしていたこと。
そして、戦地で亡くなり、遺骨の代わりに小石が送られてきたこと。
私は戦争を知りません。でも、祖母が伝えてくれたおかげでほんの少し、
戦争をリアルに感じられます。
今年は息子と一緒に墓参りに行くので、祖母から聞いた戦争を彼に話したいと思います。
松平
ほおずきと祖父母のことです。
祖母は子供たちに庭にあるほおずきの熟れた実をとってこさせます。
皮が破れないように実が柔らかくなるまでもんで中身を出します。
祖母は皮だけになったほおずきに空気を入れて、口の中で舌と歯を使って、
ブーブーと音を鳴らしてくれました。その音が可笑しくて笑い転げていました。
ほおずき遊びがおわると必ず祖父の話をしてくれました。
祖父母は戦前東京に住んでいて銀座和光の前で待ち合わせてデートしたこと。
三人の子供たちが生まれてから戦争になり、大分の実家で暮らし始めたこと。
出征した祖父から手紙が届き、いつも家族の安全を気にしていたこと。
そして、戦地で亡くなり、遺骨の代わりに小石が送られてきたこと。
私は戦争を知りません。でも、祖母が伝えてくれたおかげでほんの少し、
戦争をリアルに感じられます。
今年は息子と一緒に墓参りに行くので、祖母から聞いた戦争を彼に話したいと思います。
松平